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お酒好きの妖怪・酒吞童子(10)

公開日: : 最終更新日:2015/02/21 お酒, 雑学

以前、古事記に現れている日本人とお酒と関係を述べる際、須佐之男命のヤマタノオロチ退治、倭武命のクマソタケル退治、神武天皇の土蜘蛛退治のことを述べました。これらの例で見た通り、日本人は酒には神聖な力があると考えており、邪を祓うことの具体的な例としてこれらの話が古事記に掲載されていると言うことを話しました。

今回話したお酒好きの妖怪・酒吞童子退治も同じように日本人の酒に対する考え方がよく現れています。酒吞童子という凶悪で強大な力を持っており、普通に闘ったのではとても勝ち目がない敵に対して、上等の幻の酒をふるまうことで動きを封じて討伐してしまったのです。部下の鬼たちも、同じように酒の力によって討伐されました。

そして、酒吞童子が最後に罪を悔いて大明神になったことは、酒の不浄を祓う効果によって禊をした酒吞童子が、それまで身に積り積もった罪を払ったと考えられます。“罪”は“積み”であり、身に積み重なるものであって、酒による禊を行うことによって、それらの罪を払ってしまったのです。

日本人の酒の観方が良く表れている妖怪談話と見ることができるのです。


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