お酒好きの妖怪・酒吞童子(5)
頼光の豪快な飲みっぷりと食いっぷりに感心した酒吞童子は
「どうだ、おいしいだろう」
と言うので、頼光はこれにこたえて
「最高においしいです。私たちは修行の身の僧であるため、本来ならば肉は食べてはいけないのですが、どんなものでも与えてくださったものはありがたく頂くのが当然です」
といいました。これを持って酒吞童子は頼光たちを信用することになり、祝杯を上げることになりました。
初め普通のお酒を飲んでいたのですが、頼光たちの肝が据わった態度に酒吞童子の警戒心は薄れ、どんどんお酒がすすみます。さしもの酒吞童子もだんだんと酔いが回って、饒舌になりました。そして酔った口調で自分の身の上を話始めました。
「わしは昔から法師が嫌いでたくさんの法師を殺してきた。比叡山がわしのお気に入りだったのだが、伝教大師というやつから追い出されてしまった。しかし大江山はわしのものになった。都から娘をさらって毎晩楽しんでいる。都には頼光と言う極悪人がいてだな・・・」
頼光一行は心臓が口から飛び出んばかりに吃驚しました。
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