ビールができるまで(3)
ここから、いよいよアルコールを造る作業に入ります。まずは1次発酵であり、これに1週間を要します。麦汁を発酵タンクに移して酵母を入れ、その酵母がラガー酵母かエール酵母かによって最適温度に設定して発酵させます。アルコール発酵の様子ですが、まず初日のうちの半日で酵母が増殖してアルコール発酵が始まり、1日後には二酸化炭素の気泡が盛んに出てきます。やがて1週間もすれば泡はクリーム状になります。
1週間たつと酵母の役目は終わります。温度を下げて酵母の活動を停止させます。活動を停止した酵母は、その性質にしたがってラガー酵母ならば下に沈み、エール酵母ならば上に浮かびます。この酵母を除いた部分だけを2次発酵のタンクに移します。
いよいよ最終工程である2次発酵です。これは熟成期間です。このときにはタンクから決して二酸化炭素が漏れないようにしておくことで、ビールの内部に炭酸ガスが溶け込みます。これがビールの泡になります。十分に熟成したならば、残っている酵母を取り除いて殺菌をすれば、ビールの出来上がりです。
ビールはこのような手間と暇をかけて造られているのです。ビールによっては何年も熟成させて完成するものもあり、そのようなビールともなれば数年間の品質管理などが必要となり、より手間暇がかかっていると言えるでしょう。
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