ビールができるまで(1)
ビールはビールでも、商品によって味が大きく違います。この違いはどこから生まれるのかと言えば、大麦がビールになる製造工程に工夫を加えることによって、独特の味わいを出しているのです。では各社の独自の工夫はさておき、ビールができるまでの一般的な流れを知りましょう。ビールに限らず、飲食物の本当に味が分かるようになるためには、生産者の苦労を知って感謝の念を抱くことにあります。その意味において、ビールの製法を知ることは大切なことです。よりビールをおいしく飲むためにそれを知り、飲む前には”いただきます”と言って頂きましょう。
製造工程はすべてで五つの段階に分けられており、ビールの種類によって各工程にかける時間が変わることもあります。
第一段階は製麦という工程であり、4日から1週間を要します。これは原料となる麦芽を造るため、大麦を発芽させる作業です。大麦を40~60時間ほど水につけておき、目が出かけたタイミングで水から挙げて4日~1週間芽を伸ばします。こうすることによって、麦芽の中に豊富に含まれるでんぷんを糖分に変えるための、アミラーゼと言う酵素が作られるのです。糖分がなければ後に入れる酵母がアルコール発酵をすることができないため、これはもっとも根本的な工程になります。
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