焼酎の甲類と乙類の違い(3)
では、甲類焼酎と乙類焼酎はどのような違いによって香りや味の差が生まれているのでしょうか。それはひとえに、蒸留法の違いにあります。蒸留とは、混合物を一度蒸発させ、その後再び凝縮させることによって沸点の異なる成分を分離、濃縮する工程の事を言います。
甲類焼酎を作る時には連続式蒸留法という蒸留を行います。この蒸留方式は明治時代に生み出された近代的蒸留法です。もろみを連続蒸留機で蒸留し、水で薄めてアルコール度数を調整します。連続して蒸留し、それを薄めて商品にするということによって、大量生産が可能になるのです。そして、アルコール純度が高い原液ができるので無味無臭の者ができるのです。
これに対して乙類焼酎は単式蒸留法によって蒸留します。これは昔から行われてきた伝統的方法で、もろみを単式蒸留機で蒸留し、水で薄めてアルコール度数を調整します。連続蒸留とは違って一度しか蒸留できないため大量生産はできず、値段は上がります。しかし、それぞれが異なる味や風味を持った個性的で味わい深い焼酎ができます。
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