ワインの楽しみ方(2)香り
ワインを楽しむ時には、ぜひ香りも楽しみましょう。ワインを香りによってテイスティングするという行為は非常に奥が深いため、香りから様々な情報を読み取ることはワインテイスティングの醍醐味の一つとも言えます。
まず栓を抜いたときに香りが漂いますが、これはアロマとよばれるもので、ブドウの果実の香りを楽しむことができます。
グラスに注いだワインの嗅ぎ方は、まずグラスを揺らさないように鼻に近づけ、香りを嗅ぎます。次に小さく円を描くようにグラスを回転させることによってワインの香りを断たせ、これを深く吸い込みます。回すことによって立ち上る香りは「ブーケ」と呼ばれるもので、熟成されることによって起こる香りです。
香りを表現する基本的な用語は「スパイシー」「フルーティ」「花のような」「ハーブのような」「オークのような」といった表現がなされ、カビ臭さやコルク臭がするものは異常な臭いを持っているということで、ワインの良しあしを示しています。
ちなみに日本人でありながら国際ソムリエ協会の会長である田崎信也さんのテイスティングは非常に文学的であり、「子供のころに山に入って遊んでいたとき、カブトムシを発見したときの香り」などと評価しているのを聞いたことがあります。ここまでくるともはや常人には解しがたい領域と言えるでしょう。
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