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日本人と酒 12

公開日: : 最終更新日:2014/12/24 お酒, 酒の歴史

田舎に残っている風習を見ても、古代の酒盛りが残っています。たとえば結婚式の席などで、酒が1升も2升も入るような馬鹿でかい大杯に酒をなみなみと注ぎ、それを次々と飲みまわしていくのです。ただ同じ酒を飲むだけでなく、同じ杯で飲みまわすと言うところにも神道的意義があります。

おなじもの食べる、飲む、というのは「同じ釜の飯を食う」ということであり、このことが非常に人と人を結びつける行為だと言うことも神道の神話に基づく思想です。少しお話しましょう。

 

はじめ国や様々な神様をお生みになったのはイザナギノミコトとイザナミノミコトという夫婦の神様ですが、イザナミノミコトは火の神さまをお生みになったときにやけどでお亡くなりになります。そして黄泉の国という死後の世界に行かれるのです。

それを悲しんだイザナギノミコトは、イザナミノミコトにもう一度会って死後の世界から帰って来るように説得するため、黄泉の国に行きます。

イザナギノミコトが黄泉の国の奥深くに入って行ったとき、イザナミノミコトの姿は見えないものの、どこからか声がします。イザナギノミコトは帰ってくるように言いますが、イザナミノミコトはそれはできないと言います。その理由は「よもつへぐひ」といって、黄泉の国の食べ物を食べたからでした。

つまり、黄泉の国の者たちと同じものを食べたイザナミノミコトは、すでに黄泉の国とは断ち切れない縁を持ってしまったがために、再びイザナギノミコトのもとに帰ることができなかったのです。

 

 

このように、同じものを飲み食いするということには、人同士を結び付けるためにとても意義のあることなのです。そして結婚式の席で親族ともども同じ杯で同じ酒を飲むことによって一族の結びつきを強めるという意味があるのです。


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